2013年7月18日木曜日

「新型出生前診断」に思う

いつの日か、自閉症も出生前に診断される日が来るのだろうか。

ニュースや新聞等で報道されているように、新型出生前診断で染色体異常の陽性反応が出たあと、羊水検査によって確定診断された人の中で、人工中絶を選択した人がいたということだ。
いろいろと悩んだ結果のつらい選択だったと思う。
もしかしたら、周囲から生むことを止められたのかもしれない。
理由はわからないが、診断の結果を聞いたとき、マイナスの感情を持ったことは確かだと思う。

「障害も個性の一つ」などと言われることもあるが、私はそうは思わない。
障害は障害だと思う。
10年以上、自閉症の人たちと関わってきたが、その障害ゆえに本人たちがつらい思いや生きにくさを感じていると思うことが多々あった。
周りから見てこのように思うなら、本人たちはなおさらのことだと思う。
私は自閉症の人たちを前に、「障害も個性の一つ」とは、とても言うことができない。

生まない選択をした方に対して、他人がとやかく言うべきではないと思う。
私たちがしなければならないことは、どのような子どもが生まれてきたとしても「子どもを育てていこう」と思える社会にすることではないだろうか。
そのためには、親だけではなく社会全体で子どもを育てていくといったシステムも必要。
私たちのような療育に関わっている者たちは、障害を持った人たちが生き生きと社会で活躍できるようにするため、専門性を高めていくことが必要だと思う。

アメリカの大学で、将来のダウン症の治療に応用できる可能性がある研究結果が出たことも、同じ日に発表された。
自閉症の治療もできるようになってほしいと思う。
自閉症の症状が改善したとき、「あ~、こんなにも楽な世界だったんだ」と本人たちに感じてもらいたい。

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