2013年7月30日火曜日

もし診断できる人が増えたら

もし日本でも、医師以外の専門家が自閉症の診断ができるようになったらどうなるだろうか?

まず物理的に診断できる人数が増えることから、今よりも各地域で診断を受けられる機会が増えるだろう。
またトレーニングを受けた自閉症の専門家が診断することから、"自閉傾向"といった曖昧な診断や「様子を見ましょう」などの先延ばしが減り、療育の遅れが少なくなると考えられる。

療育と言えば、自閉症の専門家が診断するので、診断から療育へのスムーズな移行が可能になる。
現在の日本の場合、診断は医師で、療育は別の専門機関となっているので、移行がスムーズに運ばないこともある。
「診断を受けたけど、この後、どうしていけばいいの?」という心理的負担。
療育をうけるには、別の機関を探さなければならないという物理的負担。
診断を受け入れることだけでも大変な時期に、さらにこのような負担を強いられる保護者の方たち。
診断と療育が一体となった機関は日本にもあるが、まだ少ないのが現状である。
このような機関が増えることは、保護者の方たちの負担を減らし、療育へのスムーズな移行を可能にする。
そのためには、医師以外でも自閉症の診断ができるようになることが望まれる。

しかし、良い面だけではない。
診断ができる人が増えれば弊害も考えられる。
それは自閉症について専門的に学んだ者が、"自閉症"と診断をするということ。
想像してみてほしい。
自閉症の専門家からしたら、自閉症の人が多い方が良いのか、少ない方が良いのか・・・。
自閉症の人たちが多ければ多いほど、仕事は増えるだろうし、本人や家族、社会に対しての影響力は大きくなるだろう。
自閉症は血液を採って数値で表せたり、脳波や身体の特徴に現れるものではない。
ということは、診断する者の意思が診断結果に入る隙があるということである。
そのような専門家は少ないだろうが、まったく出てこないとも言えない。

このような弊害が起きないように、診断は複数の専門家で行うというルールにすれば良いと考える。
複数の目で見ることによって、客観性が増し、正確な診断へとつながっていくだろう。
できれば、いろいろな立場の人が診断に携わるのが良い。
診断を受けないと前に進めないなら、診断のシステムを変えていくことが望まれる。
まずは正確に診断できる人たちを増やすことから始めれば良いと私は考えている。

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