2013年10月19日土曜日

「頑張れ」って、何をですか?

「頑張って」「頑張れ」「頑張ろう」など、私たちが誰かを応援したいときの言葉。
声を掛けられた方は、その一言によって気分や行動が変わることがあります。
そのため、その一言で結果まで変わることもあります。
「頑張って」という励ましの言葉は、私たちに力を与えてくれることもあります。
(*中には自分で「頑張っている」と思ってやっているのに、さらに「頑張って」と言われると、気分がマイナスの方に向かう人もいますが・・・)。

しかし、その「頑張って」という言葉の意味が伝わりにくい人たちもいます。
それは自閉症の人たちだと考えられます。
自閉症の人たちの中には、「頑張って」という言葉を受け取ることはできますし、"応援してくれている"という意味もきちんと理解できる人もいます。
でも、その「頑張って」という言葉を受け取ったあと、実際の行動の変化まで起きる人は少なくなります。

その理由は、自閉症の特性でもある「想像力の違い」が関係しています。
自閉症の人たちは、物事の見える部分、確認できる部分に対しての理解は得意ですが、隠れた部分を想像することが苦手なため、結果としてそのような部分の理解が難しくなります。
この「頑張って」の件で言うと、「頑張ることで何がどう変わるか?」「自分にとって"頑張る"とはどういうことか?」などの理解が難しいと言えます。

でも、運動会や発表会、試験などに向かう姿を見たら、思わず「頑張って」と言いたくなりますよね。
そんなとき、どうやって自分の応援したい気持ちを伝えればいいのか?
また、良い結果が出るために、声を掛けた相手の行動を変えたいとき、どうしたらいいのか?
どちらも「具体的に伝える」ということが良いと思います。

「運動会の徒競走で最後まで走り切れたら、お母さんは嬉しく思うよ」
「ピアノの演奏を聴けることが、先生は楽しみです」
などというように、相手の理解に合わせて、応援する気持ちを誰の、どんな気持ちかをより具体的に表すと伝わりやすくなります。
また良い結果に導きたいのなら、この場合も相手の理解に合わせて、具体的にどんな結果が待っているかを伝えると良いでしょう。
例えば、「水泳の練習が終わったら、アイスを食べに行く」とか、「入試が終わったら、旅行に行こう」などです。

想像力の面で苦手さがある人には、「頑張って」では抽象的過ぎて、その言葉に含まれる相手の気持ちや期待などを汲むことは難しいです。
ですから、「頑張って」を相手の理解に合わせて、より具体的に伝えることが良いと思います。
ただし、「マラソンで"1位"」とか、「〇〇大学合格」というような伝え方をすると、1位以外や合格できなかったときに、「自分はダメだ」と自己否定につながってしまう危険性もあるので、人によっては具体的にする内容を注意する必要があります。
これもまさに自閉症の特性の「想像力の違い」が関係していますね。

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