最高の褒め言葉

今週、また「てらっこ塾で働きたい!」と言ってくれる方と出会いました。
この言葉は私にとって最高の褒め言葉です。
だって、その方は自閉症の特性を持っている人だから。
「とっても柔軟で、自分たち側に立っていて、そして身近に感じる支援サービス」という点が、当事者の方たちに伝わっていることはとても嬉しい。
まだまだ開業2年目の小さな企業なのに、いろいろな方から「てらっこ塾で働きたい」と言われることがあります。
でも、やっぱり嬉しいのが当事者の方たちから「働きたい」という言葉が聞けたときです。

当事者の方で「働きたい」と言ってくれる人の共通点として、「自分が子どもの頃、こんなサービスを使いたかった」「こんな人が側にいて、いつでも相談や手助けをしてほしかった」という気持ちがある場合が多いです。
裏を返せば、それだけ辛い思いや経験をしながら、今日まで過ごしてきたことが垣間見られます。
学校や家庭でのトラブル、日常生活のすべてに関してサポートが必要だったわけではないけれど、やっぱり日々の生活の中で感じる"生きづらさ"を一緒に解決してほしかった。
このような思いも伝わってくることがあります。

「働きたい」と言ってくれる当事者の方に理由を尋ねてみると、「こんな支援がしたい」「こんなサービスを作りたい」という答えが返ってきます。
深く深く掘り下げて尋ねていくと、やっぱり最後は「ずっとこんなサポートがあったら良いのに、と思っていたから」という理由にたどり着きます。

お金を稼いで生活する仕事として成り立つのか?
ピアカウンセラーとして"共感"はできるが、"療育"はできるのか?
保護者の方へのサポート、支援者同士の調整ができるのか?
など、当事者の方が当事者の方を支援するといった場合、このような疑問が投げかけられることが多くあります。
でも、私は本人の"自閉症の人たちと支援を通して関わっていきたい"という気持ちを大切にしようと考えています。

本人ができること、得意なことを活かしてもらえば良いと思います。
生業としては成り立たないかもしれないけれど、支援、サービスを提供し、少額でもお金を得ることは可能だと思います。

今は無理ですけれど、将来的には当事者の方たちをスタッフとして迎え入れられたら、と思っています。
そして、当事者の方だからこそ気が付く視点やサービスを私の方がたくさん教えてもらいたいと思っています。

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