良い支援者は自分の役割を認識している

自閉症支援を実践する力があるからといって、他者に説明することがうまいとも限らない。
反対に、他者に説明することがうまいからといって、良い実践ができるとも限らない。

自閉症に関する知識をたくさん持っているからといって、実践がうまいとも限らない。
反対に、実践がうまいからといって、自閉症に関する知識をたくさん持っているとも限らない。

いろいろな支援者とお会いしたり、一緒に仕事をしたりしますが、「実践する力」と「他者に説明する力」はイコールではないと感じています。
実践する力と、説明する力は別々のスキルで異なっている。
ですから、両方のスキルアップには、それぞれトレーニングが必要なのだと思います。
また、同じように自閉症に関する知識や経験値イコール実践力にもならないと思います。

支援者の役割は、それぞれの仕事で異なっています。
啓発することが役割であったり、他者にわかりやすく説明することが役割であったり。
支援者を育てることが役割の仕事もあれば、支援者同士が円滑に支援できるようにコーディネートする役割の仕事もあります。
それぞれの仕事には、それぞれの役割があるので、その人が「どんな力を持っていて、どんなことができるか」ということよりも、役割に応じた行動とそれを担える適当な人を充てることが大切だと日々、感じています。
この前提が崩れてしまうと、より良い支援を行うために存在する支援者が支援の足を引っ張ってしまうということも起きてしまいます。

私の仕事の役割の1番は、より良い実践をすることです。
そして、その実践を本人や親御さんに分かりやすく説明することが、自分に与えられた役割だと考えています。

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