2014年10月4日土曜日

自閉症の人たちと食事をすると

「職場の同僚から食事に誘われて行くんだけれど、ご飯食べたらすぐに帰ってくるんですよ~」
と、ある親御さんは息子さんのことを言っていました。
私も自閉症の人たちと食事をする機会が多くありますが、同じような様子はよく見られます。
食事が運ばれてくるまでは話をしたりしますが、ごはんが目の前に来たとたん、そちらの方に意識が切り替わります。
定型発達の人だったら、他者と一緒に食事をしていると、食べながら話をしたり、相手の食べるペースを意識したりしますが、そのような様子はほとんど見られません。

自閉症の人は一点に意識を集中させる傾向がありますので、食べるんだったら食べる、話をするなら話をする、というように態度がはっきりしています。
私はこのような自閉症の人たちの好みがわかりますので、黙々と食事をしていることが気になりませんし、話がしたいときは食事が運ばれてくる前か、食べ終わったあとにお話をするようにしています。
ただ注意しなければならないのは、食事が運ばれてくる前は良いのですが、食べ終わったあと、すぐに帰ろうとすることです。
食事が終わったのだから目的は達成されています。
食事が終わったら、席を立つのが当然だと思いがちなのが自閉症の人です。
ですから、お話がしたいときは、「食事が終わったら、〇分くらいお話がしたい」と、事前に伝えるようにしています。
このように事前に伝えられれば、相手の気持ちに気が付き、一緒に会話を楽しむことができますので。

この文章の最初に示した親御さんのエピソードの彼は、同僚からの食事の誘いを字義通りに受け取っているかもしれません。
食事の誘いは、食べることがメインのように表現されていますが、本来は「一緒に話をしようよ」という意味合いが強いといえます。
「本人はそのことに気が付いていないかもしれませんね」とお話しさせていただきました。

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