2014年10月17日金曜日

「協力」と聞いたら、役割分担を始めます

この前、「ああ、自閉症の人らしい捉え方だな」と思ったことがありました。
それは、ある講義で「協力して課題を完成させなさい」と先生より指示を受けた場面でした。

定型発達の人たちのチームは、お互い意見を出し合ったりしながら、内容や方法、主張などを変化させ、1つの課題を完成させていました。
しかし、自閉症の人のチームは、最初にそれぞれの役割分担を行い、それぞれで課題を行い、最後に1つにまとめて課題を完成させていました。
結果から言えば、どちらのチームも"協力して課題を完成させた"ことにはなりますが、自閉症の人のチームは"協力する"という意味に気が付いていないようでした。

協力するということは、一人で行うよりも様々なアイディアが出やすく、より高い質と効率性が得られます。
また協力することによって、チーム内の人と人との交流が増え、団結心や友情、達成感の共有などを育み、より良い人間関係を築くといった側面もあります。
しかし、効率性以外は目に見ることができません。

自閉症の人の目を通すと、協力するということは「役割分担する」というようにしか見えないのだと思います。
確かに、他のチームの様子から見える部分は役割分担している姿だけです。
誰も「協力するっていうことは、お互いの意見を調整して、より良いものを完成させることだよね」とか、「協力すると、団結心が育まれるよね」とは言っていませんでした。

「協力して課題を行うと、このような意味や効果があるんだよ」と自閉症の人のチームのメンバーに伝えると、皆さん一様に驚いた表情をし、「そんな意味があるんですね!」と言っていました。
幼いときから遊びや学校生活を通して経験してきた"協力する"でしたが、見えない意味や効果を教えてくれる人はいなかったそうです。
定型発達の人たちが経験を通して自然に気が付く点も、自閉症の人には気が付かないということがわかる場面でした。

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