2015年4月27日月曜日

整えられる身体を作る!

「仕事ができるようになるためには、一年間、乗り切るだけの体力をつけなければならない」と、ずっと言われ続けてきたけれど、今まで誰も「整えられる身体を作る」なんていうことを言ってくれなかった。
先日、お話ししたお母さんの言葉です。
お子さんは長年、特別支援教育を受けている人です。

体力は無いよりは、少しでもあった方が仕事をする上では良いと思います。
しかし、体力がないからといって仕事ができないかと言ったら、そうではないと思います。
定型発達の人だって、みんな体力に自信があるわけではありませんし、体力が無い人でも働き続けている人はたくさんいます。
ちょっと階段を昇っただけで息が切れる人、まったく走れない人なんて、世の中にはいっぱい。
年齢とともに体力が低下していくのは、自然なことです。
でも、こういった人たちでも、週5日8時間労働をしています。

だったら、定型発達の人と、自閉症の人との違いは何か?
それは、「自分の身体を整えられるか」という点の違いだと思います。
定型発達の人は、自然に背伸びをしたり、身体を緩めたりして、無意識的に整えています。
でも、そういった身体を整える動作が自然にできない自閉症の人が多いように感じます。
ですから、身体に力が入りすぎて疲れてしまったり、反対に身体に力が入らな過ぎて、何かしようとするときに余計に力が必要であったりすることがあるのだと思います。

私は、働くためにも、安定した生活を送るためにも、自閉症の人たちは"整えられる身体"を作ることが大切だと考えていますし、必要な人には実践しています。
それは年齢の低い子どもから、高校大学生、成人の人たちに対してです。
いろいろな個々のニーズがあって関わっていますが、基本となる身体ができていない状態ですと、上辺だけの指導を行っても効果があまりないからです。

どこの学校でも、体力作りは積極的に行われています。
でも、身体を整えることは、あまり積極的に行われていないようです。
アメリカに視察に行ったとき、ヨガの時間がありました。
それは、もちろんリラックス効果と、自分で身体を整えられる練習のためです。
このように、自閉症の人たちが苦手とする身体をリラックスさせること、整えることについて、もっと真剣に考えるべきだと思っています。
いくらランニングで長い距離を走ることができるようになっても、自分の身体を整えられなければ、仕事も、自立した生活も続きません。
世の中の多くの人は、学生時代のような体力は無くても、自分の身体を整えられるので、疲れをとって、長距離走のように仕事を続けられることができるのです。

2 件のコメント:

  1. 白崎やよい2015年4月30日 20:56

    盲点ですよね。思えば私も、長年お世話になっている支援者さんに「作業をするときは1時間程度を目安に、軽く肩を回したり伸びをするなどの『息抜き』をしてみてはどうか」と言われていましたが、私はその裏の意図がわからず、単なる休憩なのかと思っていました。この記事で大久保さんの仰るような内容と、私が聞いた話の意図とが同じかどうかはわかりませんが、もしかしたら「体(や精神状態)を整える能力」を養おうという話だったのかもしれないと思いました。

    最近、社会人の友人数人がよく言っているのは「健康管理こそ社会人の一番基本的な仕事だ」ということで、同じことを以前の職場の上司にも言われました。私もまず体調を安定させる能力を身につけなければならないと思っています。が、具体的にどのようなことが必要なのかはピンと来ていません。ヨガには様々な事情で関心があるのですが、体調の調整にも使えるのであれば、ますます学んで実践してみたいです。(ヨガだけが効果的ということもないと思いますが)

    私の場合は家にこもりがちだった時期が数年あるため、体力自体も無いのですが、もしかしたら「整えられる体」もないのかもしれないです。

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    1. 白崎さんへ

      ヨガを始められるのは、良いアイディアですね!
      緊張をとることで、余計な力を使わなくて済む身体、血の巡りが良い身体になると思います。
      このような身体に変わっていければ、自然と心身ともに楽になり、新しいスキルを身につける余裕も出てくると思います。
      また、緩められる身体は、深く眠れる身体とも言えますので、しっかり眠り、しっかり疲れを取り、翌朝スッキリした頭で目覚められることにつながると思います。
      このようにして身体が整い、体調も整っていけば、体力をつけるための取り組みの余裕もでてくるかもしれませんね!

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