2015年5月21日木曜日

自閉症から入り、自閉症から離れる

「幸せになるための必須条件は、"自閉症"なの?」
「成長するための必須条件は、"発達障害"なの??」
こんな疑問が湧き上がる場面に出くわすことがあります。

本人からすると、自閉症か否かよりも、どうやったら今の生活が改善できるか、そしてより良い明日を築いていけるのか、そこが最も知りたいことだと思います。
その一方、支援者間での話題の中心になりがちなのが、その人が自閉症か、否か。
あらゆる言動を自閉症と結びつけて解釈しようとしたり、本人が前向きな気持ちになっていないのにもかかわらず、診断を受けさせようとしたり、素人が勝手に「あなたは自閉症じゃない」と言ったり、自閉症が前提で話が進んでいったり・・・。

幸せになるための条件、成長するための条件に、"自閉症"は必須じゃないと思いますよ。
その人が幸せになる方法、成長できる方法は、一人ひとり違うはず。
もちろん、その方法を考える上で、"自閉症"という視点を入れておくことは大事だと思いますが、核は"人"であるべき。
"自閉症"の〇〇さんが幸せになる方法ではなく、〇〇さんが幸せになる方法を見つけていく。

自閉症という特性を持っていたとしても、特にその部分に関して支援を受けずに幸せになれる人、成長できる人はいます。
別に、それができる人は、それで良いのだと思います。

本人が「困っていない」と言っているのに、本人が特別トラブルも起こしていないのに、自閉症という診断を受けているからと言って、「困っているだろう」「これから困るはずだ」「自立は無理」という話をするのは、どうかと思います。
「私は、自閉症としては生きていかない」と、診断を受けている人が言ってもいいんじゃないですかね。
それも、その人の人生です。
その人が、幸せを見つけ、成長し、自分の人生を豊かにしていけるのなら、それで十分だと思います。
周囲が「自閉症として生きていきなさい」というのは、おかしな話。

私自身、自閉症支援に携わり、仕事にもしていますが、自閉症にこだわらないことを心がけています。
「自閉症から入り、自閉症から離れる」といったイメージです。
自閉症の特性と支援、療育方法は活かしていきますが、活かさなくてはならないものではありません。
私の仕事は自閉症の人を対象にしていますが、"自閉症の人"の成長をお手伝いするのではなく、"目の前にいる人"の成長をお手伝いしているのだと考えています。

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