2015年6月2日火曜日

「実習している姿を見て欲しい」という電話

日曜日に電話があり、「大久保さんに見に来てほしい」と、ご使命をいただきました。
何を見に来てほしいか、と言ったら、"実習している様子"です。
その子は、市の図書館で一般就労に向けた職場実習をしています。

今日は最初の仕事のあと、ちらっと実習している様子を見に行きました。
彼女はなんと受付を担当!
図書の貸し借りの手続きの業務を行っていました。
話すことが苦手ですから「大丈夫かな」とも思ったのですが、館内に入ってきた人に対して、「こんにちは」と相手の方を見て挨拶ができていましたし、利用者との簡単なやり取りも行えていました。
私が見学に来たことが分かると、一瞬笑顔になりましたが、すぐに業務の方に集中することができていた様子も、彼女の成長を感じました。

今までにも、彼女は現場実習に何度も行っていましたが、今回、初めて「見に来てほしい」と言ってきました。
本人の口から、はっきりとした理由は聞けなかったのですが、親御さんが言うには「大久保さんに認めてもらいたい」という気持ちが強くあったとのこと。
闇雲に褒める人が見学に来ても、あまり嬉しくない。
だからこそ、私に見に来てほしかったというのです。

当然のことだと思うのですが、彼女は高校3年生ですし、一般就労を目指している人です。
そんな彼女に対して、どうでも良いこと、できて当たり前のことを褒めても仕方がありません。
彼女とは、一般就労に向けてトレーニングを続けてきましたが、むやみに褒めたりはしませんでしたし、彼女自身も望んでいなかったことです。

彼女は、できるようになったことは自分の努力の結果だと捉えています。
ですから、それを褒められても喜びません。
「だって、できて当然でしょ。努力したもん」と。
それよりも、同じ年代の人たちに近づけたこと、自分の力が就職できるくらいまでに近づいてきたことを喜びます。
自分に知的障害があることがわかっている彼女は、「認めて欲しい」「同じ年代の人たちに追いつきたい」と心から願っているのです。

彼女が一般就労できるまで、そして一般就労してからも、"壁"になっていたいと考えています。
「いいよいいよ」「すごいねすごいね」なんて見え透いたお世辞を言うのではなく、社会人の先輩として、「いつか大久保に私のことを認めさせたい」というパワーの源になるような存在。
だから、実習後のセッションでは、きちんと社会人として達成している点と、まだまだ足りない点をきちんと指摘しますよ。
まだ高校卒業まで半年以上あります。
きっと私の言葉をバネにし、足りない部分のトレーニングを頑張ってくれるでしょう。

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