2016年4月8日金曜日

著者の目を通して本を読む

おもしろい本の読み方をしている人がいる。
どんな本を読んでも、「ほら、私の言っていることって正しいでしょ」って言う人。
私からしたら、「えっ、そんな主張していないはずだけど」って思うんだけど、その人からしたら自分と同じ主張をしているらしい…。
つまり、こういう人は、「著者が何と書いているか」ではなくて、自分の読みたいように本を読んでいる人です。
自分の信条によって、文章が歪んでしまうんですね。
良いように解釈しているというか。
己の主義主張を補完するために本を読んでいます。

私は、自分の主義主張は横に置いといて、本を読むようにしています。
著者の視点を感じるためです。
いろいろな視点を頭の中に入れ、臨機応変に視点を変えられることが自閉症支援の基本ですから。
自分以外の視点を取り入れるため、本を読んでいるともいえます。
自分の視点のみしか持たないと、冒頭の人のように自分の視点に合わせて情報を歪ませてしまう危険性がありますね。

支援者の中にも、自分の視点しか持たない人、持とうとしない人っていますね。
関わっている人が「できる人」と思えば、「こんなこともできます」「あんなこともできます」って言いますし、もしできなくても「本当はできるんです」「今日は、たまたま調子が悪いんです」なんて言うこともあります。
反対に、この人は「ダメな人」と思えば、上手にできたとしても「支援者がいたからできたんだ」「他の場面ならできない」「実際の就労なんて無理」とか言いますね。
アセスメントって、表に出た行動のみで解釈するので、支援者の私情や信条が入りやすいんですよ。

ケース会議に出ても、支援者の私情&信条が強い人がいるので難しいですね。
支援者の思い込みが強くて話し合いにならないこともあります。
同じ人を支援しているはずなのに、正反対の解釈をする人もいます。
ですから、会議の大半の時間を本人の話ではなく、支援者の思い込みを解くために使わなければならないこともあります。

自分の内側にまっすぐな信念を持つことは悪くないと思います。
でも、他人の視点が入るだけのスペースは空けておきたいですね。
自閉症の人達は、一人ひとりの違いが大きいわけですし、脳みそのタイプが違うわけですから、様々な視点から見ていく必要があります。
そのためにも、著者の目を通して本を読むことが、自分の中に新たな視点を入れることになり、柔軟な支援へとつながっていくと思います。

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